さて、本日はあの「para」と「por」に違いについて少しお話しをしたいと思います。なんともスペイン語学習者泣かせのこの前置詞、色々、意味がありすぎて、悩んでしまうものです。そんな時に必要なものは、そう「コアイメージ」です。これさえ捉えることができれば、その色々な意味は簡単に覚えられます。本日のケーススタディは以下の2つです。
①Lo compré para Lucía.
②Lo compré por Lucía.
ある文法書では①を「ルシアのために買った」、②は「ルシアの利益のために買った」と書いてます。さらに「para」は「〜がそれを受け取るように」、「por」は「〜の好意に対して」、「〜の利益のために」、「〜を守るために」と書いてあります。自分は不思議に思います。「por」のどこから「好意」とか「利益」とか「守る」というワードが出てきてのでしょう?ネイティブがこの「por」を使う時にこのようなキーワードを連想するでしょうか?「por」自体は「por」という意味でそれ以上でもそれ以下でもありません。なので「好意」とか「利益」とか「守る」という意味はありません。それに加えてpara」は「〜がそれを受け取るように」という意味であるという説明…..混乱するじゃないか?。本当はシンプルな意味しかないのにと思ってしまいます。それでは本当の「por」と「para」の説明をしたいと思います。
じゃあ、「por」って何?
ここの「por」は理由(〜だから)の意味です。多くの場合、理由で使われます。というか「por」のほとんどの意味は理由です。②「Lo compré por Lucía.」を「ルシアの利益のために買った」と訳すと習いたてのスペイン語学習者は混乱してしまいます。なぜ利益が絡んでるのが意味分からないからです。この「por」も「理由」でしかありません。故に「マリアだから買った」という意味になります。これで分かりますよね?そう、だからがあることで、何らかの「好意」か何かがあるように見て取れます。ただそこは行間から読むしかないですし、本当のところは分かりません。なので「利益」とか「守る」という意味があると説明すると学習者を混乱させます。本当はこんな簡単な意味なんですけど、教える側のよく分からない解釈があったりするので気をつけましょう。
じゃあ、「para」って何?
「para」の意味を簡単に説明すると「フラグ」です。そう、あのゴルフの旗(フラグ)と同じ意味です。あの旗(フラグ/フラッグ)を目指して、玉を打ちますよね?だから目的(ターゲット)の意味があります。
フラグのもう一つの意味は、「印」です。例えば、慈善活動などで多額の献金をしたお金持ちの方に、揶揄して、「多額の募金をすると『良い人フラグ』が立つよね」と言ったりします。フラグは一種の印、マークのようなものです。
例えば、自分の3人の子供に長男用、長女用、末っ子用にクリマスプレゼントを買ったとしましょう。この〜用と分かるように印(フラグ)をつけることが「para」の2つ目の意味です。
【まとめ】故に①の「Lo compré para Lucía.」の「para」には「por」のような特別な個人的な思い、意味は含まれません。ただ単に「〜用に」(ルシア用に買った)という意味で使われます。このように学びたての学習者は混乱しやすい部分でもあるので、文法書や辞書に書いてある日本語に思考を持って行かれないことが大切です。そしてコアイメージを鍛えてスペイン語脳を鍛えることが重要です。日本語で書かれた教科書、文法書や辞書を読んで混乱した時、一旦、閉じてこのブログを訪れることも習慣にして頂ければと思います。